ミステリアスなローマ時代の神殿跡、ロンドン・ミトラエウム

ロンドンの金融街、シティの辺りは昔々、ローマ人がロンドニウムという街を作ったところで有名です。前にもクロスレールの工事の掘削作業で地中からさまざまなものが出土したことはブログに書きましたが、今回は、金融ニュースを配信するブルームバーグ社ヨーロッパ本拠地の建物の中にある、ローマ時代の神殿跡「London Mithraeum(ロンドン・ミトラエウム)」をご紹介します。

1954年に偶然見つかったこの神殿跡は、そのまま他へ移されていたようですが(ミトラス像の頭部はロンドン博物館へ)、去年、ブルームバーグの新しい社屋の完成と共に、元あった場所へ再移転したのだそうです。

見学は無料ですが、ウェブサイトからチケットを予約(時間制)する必要があります。当日でも充分空きがあるので、ちょっと時間が空いた時に立ち寄ることも可能です。

地下鉄キャノン・ストリート駅から歩いて2、3分のところにある、ブルームバーグのビルは、「ガーキン」やロンドン市庁舎も手がけた有名な英国人建築家ノーマン・フォスター卿によってデザインされ、2017年の秋にオープンしました。

ブルームバーグ

ガラス張りの入り口でチケットをスキャンしてもらった後、スタッフから説明がありタブレットを渡されます。入るとすぐにコンテンポラリー・アートの展示、部屋の一角にあるショーケースには、発掘の際に出てきたローマ時代の出土品が展示されています。それぞれの展示品は、タブレットで詳しい説明を読むこともできます。

コンテンポラリーなアート作品

ローマ時代

ひと通り見終わったらタブレットを返却し、下の階に進みます。階段の左右の黒い大理石の壁に、1941年からローマ時代の終わったAD410年までの地層が分かるように表示されています。現在の位置から7メートルもの深さとなっているそうです。

階下では、信仰された神ミトラスの説明を女優のジョアナ・ラムリーさんのナレーションで聞くことができ、またタッチパネルで検索することもできます。神殿跡に入るまでここでしばらく待ちます。

実はミトラスの事は現在でもあまり多くのことは分かっていなく、謎に包まれたままのようです。ペルシャあたりが起源でローマに来た男性のみが信仰したカルト宗教だとか。イタリアにあるミトラス像は牛の上にまたがり、牛をナイフで突き刺す姿です。まわりには12星座を彷彿させるものや、太陽、月なども施されているため、宇宙全体を表しているとの説もあります。

スタッフの指示を待って、いよいよ神殿跡に入ります。規模は決して大きくはありませんが、かなり暗い中、神殿跡の周りを歩いていると、突然徐々に灯りがつき始め、人の声や祭壇でお祈りをしている音が流れます。気がつくと靄までかかっています。この特殊効果がとても上手くできていて、口では表現できない不思議なセンセーションに襲われた自分がいました。うーん、ミステリアス!

神殿

ミトラス

ローマ時代の遺跡やロンドンの歴史に興味のある方、ミステリアスな体験がしたい方(?)は、ぜひ足を運んでみてください。また、ここから少し歩いてロンドン・ブリッジを渡れば、バラ・マーケットです。その他、セントポール大聖堂やテート・モダンなどもすぐ近くですので、このあたりの観光を予定している方は立ち寄るのもいいかもしれません。

London Mithraeum Bloomberg Space
12 Walbrook London, EC4N 8AA
火 – 土 10:00〜18:00 / 日 12:00〜17:00
第一木曜日10:00〜20:00
休:毎週月曜日、クリスマス、元旦
https://www.londonmithraeum.com


ゲンダイ・ゲストハウス 管理人プロフィール

職業:ゲストハウス住み込み管理人
出身:東京
在英歴:1994年から

イギリスには当初学生として渡英し、その後、ホテルやケータリングなどのサービス業で仕事をして今に至ります。気がつくと、もう在英20年以上となりました。
イギリスへの思い入れは中学生の頃に読んだ「嵐ヶ丘」「大いなる遺産」がきっかけでしたが、未だにイギリスには期待を裏切られておりません。

1820年に建てられた歴史ある建物で運営されているこのゲストハウスに住み込み、マルチ・カルチャーなロンドンで暮らし、日本からお越しになるお客様のお世話をさせていただく毎日の生活は、飽きることがありません。「管理人」という職を通して色々なお客様にお会いできるのは、まさにのこの仕事の醍醐味です。

イギリスへお越しになる前に、観光の事など何かご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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