グリニッジ散策 – 歴史ある河港都市
ロンドンの南東部に位置し中心部からは少し離れているので、ちょっとした遠足気分になるグリニッジ。18世紀に貿易港として繁栄した歴史ある河港都市で、ユネスコ世界遺産にも登録されています。その名残で今でも街のいたるところに船や水、そして7つの海を制するのに必要だった天文学に関するモチーフを見ることが出来ます。
興味深い史跡、ミュージアム、マーケットもあり、観光も買い物も充実した1日を過ごせること間違いなし!数え切れないたくさんの見所がありますので、おもな観光スポットを紹介していきます。
カティ・サーク号 Cutty Sark
http://www.rmg.co.uk/cutty-sark
駅を出て、広場に行くと目に入るのがまずはこちらの帆船、19世紀に中国からイギリスまで紅茶を運んだカティ・サーク号。焼失などのいろいろな歴史を辿って、現在は内部が博物館(有料)とショップになっています。紅茶やカティ・サークに関するおみやげがいっぱい。

ティークリッパー「カティーサーク」

カティー・サーク号がデザインされたトワイニングの紅茶
国立海洋博物館 National Maritime Museum
http://www.rmg.co.uk/national-maritime-museum
船に関する展示がたくさん。おもしろい船首のコレクションや、2階の「Great Map」は床いっぱいに巨大な世界地図が描かれており、自由に駆け回る子どもたちや、学校の課外授業の生徒グループも見かけます。入場無料。

国立海洋博物館(National Maritime Museum)

船首のフィギュアヘッドいろいろ
また、この博物館には、1822-24年に英国人画家ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーによって描かれた 「トラファルガーの戦い」 を飾った特別室もあります。
こちらのミュージアム・ショップも充実。
旧王立海軍学校 Old Royal Naval College
https://www.ornc.org
セントポール大聖堂を手がけたクリストファー・レンの建築デザイン。2つのドームが特徴的です。テムズ川の向こう岸にはビジネス街カナリーウォーフの高層ビルが見えます。

クリストファー・レンがデザインしたツインドームが特徴的
写真向かって左が、「ペインティッド・ホール(The Painted Hall)」、右が礼拝堂(Chapel)になっています。

ネオ・クラシカルな装飾が美しい礼拝堂
かつて食堂やバンケットルームとして使われた豪華な天井画と壁画が有名な、ペインティッド・ホールは、現在修復中ですが、作業用の足場に登って天井画を間近に見る天井ツアー(有料)も開催されていますので、もしチャンスがあれば参加してみてください。他ではなかなか出来ない体験です。 https://www.ornc.org/history-of-the-painted-hall

天井ツアー
クイーンズ・ハウス Queen’s House
http://www.rmg.co.uk/queens-house
国立海洋博物館のお隣にあるのが、修復後、昨年リニューアル・オープンしたクイーンズ・ハウス。1638年に完成したクイーンズ・ハウスは、おもに王家の別荘として使われていました。

クイーンズ・ハウスは国立海洋博物館のとなり
王や女王の肖像画の他、天文時計や航海に使われた食器類など展示物もたくさん。「チューリップ階段(Tulip Stairs)」と呼ばれるらせん階段がとても美しいです。入場無料。

チューリップ階段と名付けられていますが、実際はフランスから嫁いだヘンリエッタ・マリアのためのフランス王家の花であるユリの花ではないかと言われています
グリニッジ・マーケット Greenwich Market
http://www.greenwichmarketlondon.com
毎日朝10時〜午後5時までオープン。世界各国のストリートフード、スイーツ、アクセサリー、クラフト、雑貨などが軒を連ねます。

グリニッジ・マーケット

ラーメン・バーガー!
グリニッジ天文台 Royal Observatory
http://www.rmg.co.uk/royal-observatory
1675年にイングランド国王チャールズ2世が設立した王立天文台。実際には観測などは行われず、史跡、博物館として使われています。経度ゼロのグリニッジ子午線をまたいで記念写真を撮るの人々で賑わっています。

グリニッジ天文台

世界標準時を表示する24時間時計
グリニッジ・パーク
https://www.royalparks.org.uk/parks/greenwich-park
お天気のよい日には、ピクニックを楽しむ人々で賑わいます。丘の上には、カフェやテニスコート、八重桜の並木、その奥には、ローズ・ガーデンの美しいアートギャラリー「レンジャーズ・ハウス(Ranger’s House)」があります。

グリニッジの丘からの眺め

八重桜の並木
パブやティールームなど食べ物関連
有名なパイ&マッシュのお店「Goddards」
ウナギのパイなどロンドン庶民の昔ながらの料理が楽しめます。
22 King William Walk Greenwich, London SE10 9HU
http://www.goddardsatgreenwich.co.uk

1890年創業の老舗のパイ&マッシュのお店
テムズ川岸のパブ「Trafalgar Tavern」
http://www.trafalgartavern.co.uk
疲れた足を休め、テムズ川を眺めながら一杯やるのもいいですね。フィッシュ&チップス、バンガーズ&マッシュなどのパブ飯もあります。

テムズ川岸のパブ「トラファルガー」

テムズ川を眺めながら一杯。ローストものやフィッシュ&チップスなど食事も出来ます
クリームティーでひと休み「Peter de Wit’s Café」
21 Greenwich Church St, London SE10 9BJ
http://www.peterdewitscafe.co.uk

スコーンとキャロットケーキ

グリニッジのスタバには、船のハンドル「舵輪」が飾られています

グリニッジのラベルのついたミネラルウォーター。ただし中身はデヴォンの水だそうです
ゲンダイ・ゲストハウス 管理人プロフィール
職業:ゲストハウス住み込み管理人
出身:東京
在英歴:1994年から
イギリスには当初学生として渡英し、その後、ホテルやケータリングなどのサービス業で仕事をして今に至ります。気がつくと、もう在英20年以上となりました。
イギリスへの思い入れは中学生の頃に読んだ「嵐ヶ丘」「大いなる遺産」がきっかけでしたが、未だにイギリスには期待を裏切られておりません。
1820年に建てられた歴史ある建物で運営されているこのゲストハウスに住み込み、マルチ・カルチャーなロンドンで暮らし、日本からお越しになるお客様のお世話をさせていただく毎日の生活は、飽きることがありません。「管理人」という職を通して色々なお客様にお会いできるのは、まさにのこの仕事の醍醐味です。
イギリスへお越しになる前に、観光の事など何かご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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